スメラルドの花言葉

防弾少年団に転がりついたアラサー。

180924 防弾少年団RM 国連UNICEFスピーチ和訳

 

僕の名前はキム・ナムジュン、RMとしても知られているBTSのリーダーです。今日の若い世代にとって意義のある場にご招待いただき、非常に光栄です。

 
昨年11月、BTSは「本当の愛は、自分を愛することから始まる」を信念にUNICEFと共に”Love Myself”キャンペーンを始めました。僕たちはUNICEFの #Endviolence (暴力撲滅) プログラムを通じて全世界の子供たちや若者を暴力から守るべく共に活動を続けています。

 
僕たちのファンが、その行動や熱意でこのキャンペーンの大部分となってくれています。僕たちには本当に、世界中に最高のファンがいます。


僕自身の話をしましょう。


僕は韓国、ソウルから近い都市イルサンで産まれました。池や丘、毎年開かれるフラワーフェスティバルなど、本当に美しい街です。僕はそこで幸せな幼少期を過ごした、普通の男の子でした。
夜の空をうっとりと見上げては、少年の夢を夢見ました。僕が世界を救うスーパーヒーローだったなら、と想像していました。

 
僕たちの初期のアルバムのintroには「9歳か10歳で 僕の心は止まった」という一文があります。

 
振り返ってみれば僕はその時から、他の人々が自分をどう思っているかが不安になり始め、他人の目を通して自分自身を見るようになりました。僕は夜の星を見上げることをやめました。空想もやめました。誰かが作った型の中に自分を押し込もうとしました。間もなく、僕は自分の声を閉じ込めて、他人の声を聞くようになりました。誰も僕の名前を呼ばなかったし、僕もそうしませんでした。僕の心は止まり、目は閉じられました。こうして、僕、僕たちはみな自分の名前を失いました。幽霊になったようでした。


僕にはひとつの聖域があり、それが音楽でした。僕の中の小さな声が「起きろ、お前自身に耳を傾けるんだ」と言いました。でも音楽が僕の名前を呼ぶのを聞くまで、長い時間がかかったと思います。

 
BTSとして活動を始める決断をしてからも、多くのハードルがありました。多くの人は僕たちに望みがないと思いました。辞めたい時もありました。

諦めなかったことが本当にラッキーだったのだと思います。

 
僕は、僕そして僕たちが躓きや落下を繰り返していくと確信しています。僕たちは大きなスタジアムで公演をし、数百万枚のアルバムを売り上げるアーティストになりました。

だけど僕はまだ普通の、24歳の男なんです。  

僕が何かを成し遂げたとするなら、そばにいてくれるBTSのメンバーや、僕たちのARMYの愛と応援があったからこそです。  

 
きっと僕は昨日過ちを犯したでしょう。だけど昨日の僕も、変わらずに僕なんです。僕の過ちをすべて抱えた今日の僕です。明日、ほんの少し賢くなるかもしれない僕もまた、僕です。この欠点や過ちが僕自身であり、そして僕の人生の星座に輝くひときわ眩しい星を作り上げています。僕は過去の自分、現在の自分、そしてなりたい自分自身を愛せるようになってきました。

 
最後に伝えたいことがあります。


"Love yourself”のアルバムをリリースし、”Love Myself”キャンペーンを始めてから僕たちは世界中のファンから、僕たちのメッセージがいかに彼らの苦難を乗り越えるのを助け、自分自身を愛し始めたかのストーリーを聞くようになりました。このストーリーが、僕たちの責任を常に思い出させてくれます。

 
さあ、皆でもう一つステップを上がりましょう。僕たちは自分の愛し方を学びました。だから今、僕は君に「自分自身を話すこと」を強く勧めたいと思います。

 
僕はみんなに聞きたいです。君の名前は?何が君を楽しませ、心を弾ませてくれるんだろう?


君の物語を教えてほしい。君の声が聞きたい。そして君の信念を。君が誰であっても、どこから来ても。肌の色やどんな性別を認識していても─、君自身を話してほしい。 
君自身を話すことで、君の名前を探して君の声を見つけてほしい。


僕はキム・ナムジュン、そしてBTSのRM。

韓国の小さな街からやってきたヒップホップアイドル、そしてアーティストです。
多くの人々と同じように、僕も人生でたくさんの間違いをおかしました。僕はたくさんの欠点があるし、たくさんの恐れを抱えています。だけど出来るだけ僕自身を抱きしめて、ほんの少しずつ自分を愛せるようになりました。

 
君の名前は?

“Speak Yourself”

(君自身を、話してください。)

 


ありがとうございました。

 

 Remarks by Kim Nam Jun at the launch of Generation Unlimited, New York 24 September 2018